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「人的資本開示」実務の疑問点

なぜ「ISO30414」に準拠した人的資本開示が国内でほとんど見られないのか?日本での意義を考える

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ISO30414は部分的に活用する以外の方法だと、国内での人的資本情報開示とマッチしづらい

 国内における人的資本の評価や報告のための既存のフレームワークとしては、「人材版伊藤レポート」や「人的資本可視化指針」が存在します。これらは日本独自の背景や経済環境に基づいた指針であり、特に人材版伊藤レポートは、日本企業で人的資本の価値を評価しやすくすることを目指して策定されました。

 これらについて本稿で詳細に論ずることはしませんが、全体としてISO30414が持っている性質である「組織を定義して、活用率や調達率を人員数とコストから計算して把握する」という思想は一部にしか見られません。ほとんど見られないと言ってよいと思います。

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この記事の著者

松井 勇策(マツイ ユウサク)

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