強いチームが徹底する、ロジカル思考と直感を活かす“明確なルール”

第5回(最終回)

 前回は、より実践的に直感を使った「発想力」の鍛え方について具体的に解説しました。今回は実際に「チームで実践する」ことを前提に、“強いチーム”はどのようにロジカル思考を取り入れて、その中で直感を活かすルールをつくっているのかを解説します。

[公開日]

[著] 岩田 徹

[タグ] タレントマネジメント ワークスタイル ロジカルシンキング 事業開発 思考のジャンプ ロジカル思考

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

チームコミュニケーションの基本は「ロジカル思考」

 強いチームの必要条件は「正確に意思疎通をはかる」ことです。情報・自身の考えを正確に伝えることは基礎中の基礎です。トラブルなどの“よくない”情報もすぐに正確に伝えるようになることが第一のゴールです。

 ここで使うのは「ロジカル思考」です。事実(Fact)、意見(Opinion)、予想(Guess)を分けて話す(※1)。結論を正確に伝える。その後、理由 / 具体例を話すなど、シンプルに正確に物事を考え話すことが大切です。チームとしてロジカル思考を徹底することが大切です。

 上司・部下、関係なく「それはなぜ?(Why?)」「具体的にはどういうこと?(How?)」を言いあうと、思考力が非常に強くなります。

 職位の高低に関係なく、自分の責任範囲に関して「説明責任」があります。きちんと説明責任を果たすようにするのがコミュニケーションの第一歩です。

「会話の密度 = 内容 ÷ 時間」 にこだわり、徹底的・効率的なコミュニケーションを行う

 正確に情報を伝達できるようになったら、コミュニケーションの効率化に取り組みます。「会話の密度(= 内容 ÷ 時間)」に注目して、できるだけ短い時間で正確に情報を伝えられるよう仕組みを整えます。

 最初にコミュニケーションの「プロトコル」を決めます。プロトコルとは通信手順のことです。仕事の進め方の基本的な合意です。「誰が」「いつ」「誰に」「何を」話すのか決めます。毎日話すこと、月次の会議で話すこと、その際の話す順番、フォーマットを決めます。冗長な挨拶や全員が知っている前提などの無駄は極力、排除します。

 可能な限り短い時間で話すように練習しますが、どうしても話が冗長になる人には以下のように注意を促します。

  • 前置きは話さなくてよい(何の件かだけ一言で言えばわかる)
  • とにかく、結論から話す
  • 断言する
  • 語尾をきる / 文章を終わらせる
  • 話をきちんとおわらせる(例 : 以上、報告は終わりです)

 上司 / 部下関係なくダラダラ長く話すことを許可してはいけません。途中で聞いて無駄だと判断した場合は遠慮なく話をさえぎるとよいと思います(一般的には、最後まで話を聞くことは美徳とされていますが…)。

 日本語を正確に使う訓練も必要です。「多分」「若干」「大体」など曖昧な言葉や意味が広くとれる用語を使わないことも大切です。曖昧な言い回しでミスコミュニケーションが起きているケースは意外と多くあるので、注意が必要です。質問にも正確に答える癖をつけておく必要があります。

◎質問に正確に答えていない例◎

  • これはできますか? → 多分、できると思うんですけど…(Yes or Noで答える)
  • どこまで進捗している? → できています(全体の中のどこまで進んでいるか答える)
  • この情報は今週中に手に入る?→ Aさんに頼んであるんですけど(頼んだかどうか聞いていない。Yes or Noで答える)

 「大丈夫だ」と聞いていたものが大丈夫でない、「認識が違いました」という状態が発生しなくなるまで、正確なコミュニケーションを短時間でできるようにトレーニングします。

バックナンバー