日立製作所(日立)のグループ会社で、欧州を中心にEVソリューションなどを提供する日立ゼロカーボンは、英国でのEVバスの普及を推進するため、同国で公共交通を運営するファーストグループとパートナーシップ契約を締結した。
同パートナーシップは、ファーストグループのバス車両およびインフラの脱炭素化プログラムの一環。英国のバス運行会社であるファースト・バスが増強しているEVバス車両にバッテリーを提供することで、大気汚染の低減や(自家用車からバス利用への転換促進に伴う)渋滞問題の改善、顧客体験の向上を支援するという。
同パートナーシップを通じて、日立ゼロカーボンとファーストグループはそれぞれ最大1,000万ポンド(約18億円)の出資を行い、EVバス1,000台分のバッテリー調達を支援。加えて、日立ゼロカーボンは、購入したバッテリーを搭載するEVバス1,000台と2026年度以降に追加導入される500台に対し、バッテリー充電マネジメントサービス(BCMS)を提供するとしている。
これにより、ファーストグループは、バッテリーの効率とコストを最適化し、追加コストをかけずにバッテリーの耐用年数を本来のOEM保証期間である8年より長くすることができるため、将来における設備投資の削減につながるとのこと。スマート充電、バッテリーマネジメント、エネルギーマネジメントを通じて、ファースト・バスも、エネルギーの利用効率を高められる見込みだという。