出光興産は、石油・石油化学の基幹製造拠点 千葉事業所内に、新たな統合研究所「イノベーションセンター(仮称)」を新設すると発表した。
現在は複数拠点にまたがる生産技術、開発技術などの研究所をイノベーションセンターに集約し、事業を横断した研究開発体制の構築と社外連携の強化を図ることで、研究開発から分析・解析、実証、プロセスエンジニアリング、商業生産までの一気通貫体制の構築と技術開発の加速を実現。総投資額は約500億円超、完工は2027年度を計画しているという。
機能・設備面では、将来の環境変化に対応できる可変性ラボ、研究員同士の協働・共創を促進するワンルームオフィス、世界中のパートナーと共同研究・開発が可能なオープンラボなど、部門・会社を越えて多様な人材が交流できる空間や仕組みを採用。MI・DXに関しても国内外のパートナーとの連携含め取り組みを行い、研究開発のスピードアップとレベルアップを図るという。事業を横断した研究開発体制を構築するとともに社外との連携を強化し、新たな技術・事業の創出に取り組むとしている。
また、千葉事業所エリアでは現在「CNXセンター化」に向け、SAF(持続可能な航空燃料)の製造・供給に向けた実証、使用済みプラスチックを原料とした油化ケミカルリサイクル、リチウム固体電解質の商業生産に向けた実証などを実施。イノベーションセンターはこれらの分野ともシナジーを共創していくという。