過去の実績だけでは未来の因果はわからないが、投資家との信頼構築に必須
竹口:統合報告書のためというよりも、知財活動がどうあるべきかで考えているのですが、たとえばライセンスビジネスのようなものは、割と簡単に「企図する因果パス」は出せると思います。でも、なかなか難しい事業もあります。
ビジネスがうまくいくかの「KSF(Key Success Factor)」がシンプルに特許だったりすれば、因果パスは示しやすい。けれども、技術であっても難しい場合はありますよね。例えば、以下のような半導体に関する「特許価値総額」と「事業貢献金額」の比較したグラフがあります。これが未来を示しているかというと、私の解釈ではそうではないと思っているんです。