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日本企業発・イノベーションへの挑戦者

大企業の“飛び地”新規事業からIPOを目指す──NTTドコモ発スタートアップRePlayceの挑戦

ゲスト:株式会社RePlayce 山本将裕氏

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EXITかクローズか、綱渡りのスピンアウト

──ここまでのお話で、中高生や保護者、社会人のニーズをうまく汲み取りながら「はたらく部」を拡大していった印象を持ちましたが、なぜNTTドコモからのスピンアウトを選択したのですか。

山本:NTTドコモでは、教育事業のなかでも本流になり得ない事業だったので、立ち上げた時からスピンアウトは視野に入れていました。その後、事業のEXITを考えなければならないタイミングでちょうど「docomo STARTUP」の制度ができ、リードVCを決めて資金調達できればスピンアウトを選択できるようになったため、その仕組みを利用して飛び出そうと決めました。NTT東日本でオープンイノベーションに取り組んでいた時から抱いていた、スタートアップに対する憧れも決断を後押ししてくれたように思います。

──子会社化やNTTドコモに籍を残す出向起業という選択肢もあったはずですが。

山本:IPOを目指しているので、子会社よりも独立したスタートアップのほうが自然だと思いました。また、自分が会社を辞めずに他の社員を採用する選択肢もありますが、それも違うと考えていました。自ら退路を断って全力でコミットする覚悟がないと、人を雇うなんて到底できないなと。

──NTTドコモから会社としても個人としても離れたわけですが、それによって生じたデメリットなどはなかったですか。

山本:特にないですね。「NTTドコモ発スタートアップ」であることには変わりないので、取引先や関係者からも大きな信用を得られていると実感しています。

──スピンアウトのプロセスを通して、苦労したポイントなどがあれば教えてください。

山本:資金調達と事業買収を同時並行で進めていたことです。社内の規定上、スピンアウトの方針を決めてから半年以内にVCから資金調達できなければ事業はクローズになると決まっていたのですが、私たちの場合、さらにNTTドコモからの資金調達と「はたらく部」事業買収も重ねて進行しなければなりませんでした。期日の2日前にようやく着金という、本当にギリギリなスケジュールでしたが、多くの方々にサポートしていただき、なんとか乗り越えることができました。

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さらなる新規事業で“学校”をゼロから創設

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この記事の著者

山田 奈緒美(ヤマダ ナオミ)

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