社内の情報共有や意思疎通は、企業の製品・サービスによって決まる
入山:
「ドミナントデザイン」とは、会社の中の情報共有や意思疎通は、その会社が持っている製品やサービスの仕組みで決まってくる、という考えです。
例えば、エアコンで、コンプレッサーとモーターが機能的に近いとする。すると、やはりコンプレッサー部門とモーター部門の人の関係が密になり、この2部門での情報の共有が進みます。一方で電源部門など、製品の構造上関係が希薄な部門の人とは、情報のやりとりが密にならないため、そこにアテンションが届かなくなってしまう。イノベーションは既存のアイデアの組み合わせで生まれるものなので、社内における情報の意思疎通、共有の仕方が硬直的だと、新たなアイデアが生み出せなくなってしまいます。