「社会への影響」「価値連鎖」を可視化する
2つ目の事例は、各事業や製品・サービスが社会に与える影響を考慮し、各事業が創出した価値の大小や表出化するまでの時間軸を踏まえた取り組みです。近年、「社会インパクト」「社会価値」「インパクト会計」といったキーワードを目にする機会が増え、実際に企業の取り組み事例も多数発表されています。
企業が事業活動を行う際、また顧客へ製品・サービスを提供する前後のプロセスでは、企業・顧客間のやり取りだけではなく、社会全体(たとえば製品・サービス利用時の周辺地域社会、サービス利用者自身の周辺の人たち、製品・サービス製造時の自然環境など)にも何らかの影響を与えながら、その活動が成立しています。こうした影響にはポジティブなものもあれば、ネガティブなものも含まれます。そのため、企業はこれらの影響も鑑みながら、事業が本質的に生み出す価値の大きさや、中長期的に持続的成長を遂げられるかを判断する必要があります。