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丸井グループとヤッホーブルーイングが語る共創 誰かの“好き”がファンを増やし経済を駆動する

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採用や従業員エンゲージメントにも効果が

丸橋:立場が上がるにつれ、成果への強いコミットが求められます。数字を追えば追うほどお客様の姿が遠ざかってしまうケースもある中、お二人は売上と“好き”のバランスをどのように取っていますか?

佐藤:“好き”を作る営みは長い時間を要しますから、足元の売上を作るために流通チームは配荷率、ECチームはCV率などをKPIに設定しているはずです。ただ、他社も設定しているKPIだけを追っていても差別化は図れません。追うべき指標は追いつつ、ぞっこん度のような独自の指標との合わせ技で成果を測ることが効果的だと思います。

伊藤:当社の場合「好き」を応援するコンクールで入賞した企画に対し、実現に向けた公認イニシアティブが組成されます。企画の起案者はもちろん、企画に共感して手を挙げたメンバーも、就業時間の最大50%を公認イニシアティブの活動に充てることができるんです。このようにして、未来の利益や収益につながる制度を整えています。

丸橋:逆に“好き”を起点にした活動がもたらす売上/利益以外のメリットはどこにありますか?

伊藤:採用に対するインパクトは大きいと感じます。お客様に喜ばれるサービスを生み出す上で「“好き”を応援する」というアジェンダに共感して選考に応募してくださる方が増えることはメリットだと思います。

 また、社員のマインドに対する影響も小さくありません。コンクールを通じて、会社の“本気度”が伝わっているはずです。「社員のアイデアに対して、真剣なフィードバックが与えられるんだ」「実現までの道筋も一緒に考えてくれるんだ」と伝われば、“好き”が駆動する経済の実現に向けた足並みも揃うのではないでしょうか。

佐藤:採用と社内の一体感に対するインパクトは当社も感じているところです。加えて、従業員から出てくるアイデアの質向上にも寄与しています。“好き”を作るためには、お客様と強くエンゲージしていなければなりません。お客様に興味を持ち、お客様と話してフィードバックをいただくうちに、相手の顔を想像しやすくなるため、良い企画が自然と生まれやすくなるんです。

まずは自身の“好き”を深掘ってみよう

丸橋:最後に、お二人から参加者に向けてメッセージをお願いします。

佐藤:伊藤さんのお話をうかがいながら、お客様との寄り添い方に当社と共通するものを感じました。丸井グループがお客様の“好き”を応援するとき、両者は同じ方向を向いているはずです。当社でもその姿勢を大事にしています。“好き”から始まるムーブメントを起こすためには、お客様に興味を持ち、顧客理解を高めることが第一歩です。今日の話が皆さんの共創のヒントになることを願っています。

伊藤:誰しも好きなものは持っていると思います。「“好き”起点にどうやって顧客と共創すれば良いの?」と難しく考えるのではなく、まずは自身の“好き”を深掘ってみてはいかがでしょうか。そうするうち、お客様に響くアクションが浮かぶかもしれません。我々もまだ道半ばにあります。様々なステークホルダーとともに世の中を良くしていきたいと考えているため、ここにいる皆さんともいつかご一緒できるとうれしいです。

丸橋:貴重なお話をありがとうございました。

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この記事の著者

渡辺 佳奈(ワタナベ カナ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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