アデコは、全国のX・Y・Z世代の就業者2,050人(X世代750人、Y世代800人、Z世代500人)を対象に、「静かな退職」と「理想の上司」に関する調査を実施した。
1.X・Y・Z世代の就業者の約7割が「静かな退職」の状態にあることが明らかに
全国のX・Y・Z世代の就業者2,050人(X世代750人、Y世代850人、Z世代500人)に対し、「『仕事への熱意や意欲はないが、必要最低限の業務はこなしている』という状態が、自身にあてはまっていますか?」と質問したところ、全体の67.7%(1,387人)が、「あてはまっている」と回答。同調査の対象となった就業者のうち、約7割が、「静かな退職」状態にあることがわかった。
世代別に見ると、「仕事への熱意や意欲はないが、必要最低限の業務はこなしている」状態だと回答した就業者が最も多かったのはZ世代。7割以上となる71.4%が、「静かな退職」状態にあった。
現在の勤務先での状態
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2.仕事への熱意や意欲を持てない理由は、「給与・報酬が低い」
現在の勤務先で「静かな退職」状態にあるX・Y・Z世代の就業者1,387人に対し、「仕事への熱意や意欲を持てない理由は何ですか?」と質問したところ、最も多く挙げられた理由は「給与・報酬が低い」(35.2%)だった。
「静かな退職」状態にある就業者が、仕事への熱意や意欲を持てない理由
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3.「静かな退職」状態にある就業者の8割以上が、現在の勤務先での仕事を続ける考え
現在の勤務先で「静かな退職」状態にあるX・Y・Z世代の就業者1,387人に対し、退職・転職に対する考えを質問したところ、29.3%が「退職したいが、転職活動はしていない」、51.3%が「当面の間、退職することは考えていない」と回答。「静かな退職」状態にある就業者の8割以上となる80.5%(1,117人)が、現在の勤務先での仕事を続ける考えであることがわかった。
続いて、「静かな退職」状態にあるものの、現在の勤務先での仕事を続ける考えを持っていたX・Y・Z世代の就業者1,117人に対し、「現在の勤務先での仕事を続ける理由は何ですか?」と質問したところ、最も多く挙げられた理由は「次の仕事を見つけるのが難しそうだから」(30.3%)だった。
「静かな退職」状態にある就業者の退職・転職に関する考え
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「静かな退職」状態にある就業者が現在の勤務先にとどまる理由
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4.X・Y・Z世代の就業者の4割以上が、「上司に本音を話せていない」と回答
全国のX・Y・Z世代の就業者2,050人に対し、「あなたは、上司に本音を話せていますか?」と質問したところ、4割以上となる41.4%が「話せていない」と回答。また、「上司には本音を話したくない」と回答した就業者も13.7%と、1割以上存在した。
続いて「あなたが『理想の上司』に求めることは何ですか?」と質問したところ、求めることとして最も多く挙げられたのは「話しかけやすい」(16.8%)。「話しかけやすい」は、Z世代とY世代で最も求めることのトップになった。一方で、X世代では「公平・公正である」がトップに。
「理想の上司」に求めること
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5.「理想の上司」、男性の就業者は「イチロー」、女性の就業者は「天海祐希」
全国のX・Y・Z世代の就業者2,050人に対し、「実在の著名人や有名人で、あなたが考える『理想の上司』に最も近い方を1人挙げてください(存命・故人は問いません)」と質問したところ、男性が選ぶ「理想の上司」は「イチロー」、女性が選ぶ「理想の上司」は「天海祐希」だった。
男女の就業者が選ぶ「理想の上司」
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