イノベーションの副作用「外部不経済」を直視する
栗原:本書では「価値移転」の光だけでなく、その影の部分である「外部不経済」についても深く言及されています。なぜ「原罪」という強い言葉を使われたのでしょうか。
野本:エネルギー保存則という物理法則を前提とするなら、この世において何かを生み出すときには、常に別の場所から何かを移動させているはずです。当然、ビジネスも例外ではなく、価値が生まれるときには、必ずどこかで負担や歪みが発生します。成長が生まれるときには、少なくともどこかで、何らかの負担や縮小が生じていることが少なくありません。化石資源をエネルギーとして消費し、人間社会は爆発的な経済成長を遂げたが、それによって地球温暖化が進行しているというのが最も典型的な事例です。
