戦略から顧客の声までを一気通貫でデータ資産化する「Findy Insights」の全貌
AI時代の事業開発において競争優位性を構築するためには、散在する顧客の声を統合し、体系化し、戦略に落とし込むデータ分析基盤が不可欠となる。この課題を解決すべく、ファインディが開発したのがAIエージェント「Findy Insights」だ。
同プラットフォームは、大きく4つのデータベースで構成され、仮説検証プロセスを一気通貫でサポートする。
- 社内コンテキストデータ:商談ログ、ユーザーインタビュー、問い合わせ、社内議事録などの多様な非構造化データを統合。
- 戦略・ターゲットデータ:統合された文脈データを基に、3C、4P、SWOT分析、Value Proposition Canvasなどのフレームワークを用いて市場分析を自動化。
- ファクト・インサイトデータ:客観的事実(ファクト)から、顧客の潜在的なジョブやペイン・ゲインをAIが抽出し、ラベル(UX課題、機能要望など)を自動分類・付与。時系列でのニーズの推移を可視化する。
- 企画・施策データ:インサイトに基づき、具体的な解決策や要件定義、社内稟議の整合性を分析・管理する。
「『何から始めればいいかわからない』というフェーズでも、目的別ナビゲーションAIエージェントが、狙うべき市場や顧客課題(Customer Problem Fit)の検証ステップをナビゲートします。これにより、期初に向けた戦略策定コストや、開発メンバーとのコミュニケーションコストを大幅に削減できます」(稲葉氏)
個人AIから組織AI活用へ──人間は「顧客接点」に集中せよ
これまでの仮説検証は、現場の気づきが個人のフォルダに閉じたり、リサーチ結果が共有されなかったりと、ナレッジが「属人化」しがちであった。しかし、生成AI時代の組織的な仮説検証では、「個人レベルのAI活用」から、ナレッジをチームとAIで共有してレバレッジをかける「組織AI」へのシフトが不可欠となる。AI分析の型化や仮説の構造化を組織標準とすることで、形式知化や横断検索、根拠データのトレースが容易になる。
しかし、最も重要なのは「AIは正解を持っていない」という事実だ。本当の正解は、顧客やユーザーの中にしかないのだ。
セッションの最後に稲葉氏は、これからの事業開発のあり方と力強いメッセージを会場に共有した。
「データ分析や資料整理といった業務はAIに徹底的に任せ、人間は浮いた時間を使って『顧客接点』の圧倒的な量を増やし、現場の解像度を高めることにコミットすべきです。この役割分担の明確化を早期に実現できた組織こそが、AI時代における再現性のある事業検証のスピードを引き上げ、真の競争優位性を構築できるのです」(稲葉氏)




