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戦略投資とファイナンス

戦略意思決定手法①不確実な状況で有効なフレーミング

第5回

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「インフルエンスダイアグラム」の活用
“ビジネスアイデアの収益構造”を把握する

 ストラテジーテーブルを使うと、何をやろうとしているのか、大まかなストーリーが整理できます。次の段階では、「まだ漠然としたビジネスのアイデアの段階から具体的に検討を進め、目指す利益等が何によってもたらされるか」を考えます。このときに役立つのが、「インフルエンスダイアグラム」です。インフルエンスダイアグラムを書く目的は、「漠然としたアイデアに対して一段考えを深め、大まかな収益構造を把握し、鍵となる要因を洗い出すこと」です。

インフルエンスダイアグラム

インフルエンスダイアグラムの書き方の基本 インフルエンスダイアグラムの書き方の基本は、「ゴールとして設定した利益等を分解していくこと」です。利益は売上と費用(コスト)に分解されて、というように順番に考えて、○とその中に項目名を書いて、矢印で結んでいきます。
 コスト項目は点線の矢印で結んだり、ゴールは○ではなく四角にしたりなど、工夫は可能なのですが、細かいルールを決めてしまうと、便利なようで逆に他の人にわかりにくくなりますので、シンプルにすることをお勧めします。また、全体も、複雑にしすぎず、他人に理解されることを目的としてA4一枚程度におさめると良いでしょう。

損益計算書のように書かない

 「書き方における重要な注意点」は、数字にできそうにないことや、他の○とつながりがよくわからなくても、そのゴールに重要と思われることを必ず書くことです。順番に分解していくだけでは、損益計算書のような項目が並ぶことになりかねず、気付きがありません。レストランの企画に「美味しさ」が欠けていたら、やはり特徴や成功に欠かせないものが書かれていないことになります。「美味しさ」をビジネスで実現するには、様々な方法があり、企画者の考えがインフルエンスダイアグラムにも現れるはずなのです。

 具体的には、「美味しさ」とは、値段の割りに美味しいことかもしれません。すると、原価率が高い(原材料の費用が、値段の内訳の中で高い)と表現できます。また、美味しいお酒を揃える、というコンセプトであれば、お酒の調達や美味しくお酒を飲むための工夫が必要だということが、インフルエンスダイアグラムの中で示されるはずです。

 この場合、順を追って分解することにこだわらず、その企画にとって重要だと思われること、成功や失敗という不確実性に影響を与える要因を、どこかにポツンと○に書いておきましょう。インフルエンスダイアグラムに書かれたどの○に結び付けるかは、すぐに思いつかないことが多いので、その後じっくり考えましょう。これは、定性的な不確実性要因を、売上やコストと結び付ける大事なステップです。ここを省いてしまうと、成功や失敗に影響を及ぼす要因を見落としてしまうことになりかねません。

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“効果的なコミュニケーションツール”でもある

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この記事の著者

小川 康(オガワ ヤスシ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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