「つながる」ことによって変わる知財の役割
妹尾:
そういう産業構造の変化を強めるのがIoTで、皆さん「つながる」という言葉を強調されていましたが、それによって何が変わるでしょうか?
浅見:
つながらないと仕事ができない、という状況になってきていることに注意しなければいけません。例えば極めて大量なモノを生産をするような会社は、高機能材料の調達の際に、オーディット(監査)を条件に発注するケースがあります。そのオーディットは、今は大変素朴な形で報告するだけですが、そのうち「これをつないでください」と言われ、つなぐと中身が全部ばれてしまうような時代になると、付加価値をどう設定するかというところに非常に影響が出ると思います。