「つながる時代」の知財人財の育成とは
妹尾:
       立本先生、今議論があったような「つながる時代」の知財の人材育成というのは、どのあたりに注意しなければいけないでしょうか?
立本:
       日本はつながることを前提とした産業生態系に弱いんです。理由のひとつは、「つながる」というのは異なる事業がつながって新しいものを作ることなのに対して、事業部制が強すぎて横串的な機能が弱いというところにあります。かなり強くしなければいけない横串機能のひとつは、おそらく知財部でしょう。なぜならモノができる前に産業エコシステムができるので、時系列で見ると知財の方から横串でマネジメントしていかなければいけないのです。
       もうひとつは「ネットワーク効果」と言いますが、つながっていくと後になればなるほどものすごいスピードや力で変わっていくんです。ということは予め前工程で社内の共通言語や土壌づくりをしないと、後工程になってやるのは難しいのです。
       知財部にそういう役割が求められるということは、当然中にいる個人もその能力が求められます。

 
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                        
                         
                        
                         
                        
                         
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                  
                  