Watson日本版が登場。大銀行から起業家まで「API活用」「コーパスの蓄積」が優位性の条件。

 日本IBMは、ソフトバンクとの協業で、IBM Watsonの日本語化による6つのAPIを発表した。これまで米国ワトソン研究所の先進技術の成果として、受け止められてきたWatsonだが、そのルーツは意外なことに日本にあった。そして三菱東京UFJ銀行をはじめ多くの企業が導入計画を発表。AIがブームとして喧伝される中、一線を画する「コグニティブ」を標榜し、実用化へと先陣を切った日本IBMとソフトバンクの発表をレポートする。

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[著] 京部康男 (Biz/Zine編集部)

[タグ] スタートアップ AI・機械学習 データテクノロジー テクノロジー

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Watsonの原点は日本だった

 発表会で日本IBMの代表取締役社長ポール与那嶺氏は、「Watsonは実は日本発」と語った。テキストマイニングをベースにした質疑応答システムとして、2007年からIBMの基礎研究所で研究が始まったもの。その後アメリカの人気TVクイズ番組「Jeopardy!(ジョパディ!)」で最高賞を得たのは有名だ。

「今回いよいよ日本語化を発表できたことを嬉しく思う。Watsonにとってはある意味では里帰りとも言える」と語るIBMの与那嶺社長。発表のタイミングとしても、IoTや企業のデジタル化が語られる現在、最高の時期だという。

日本IBM 代表取締役社長 ポール与那嶺氏/ソフトバンク 代表取締役社長兼CEO 宮内謙氏/IBMコーポレーション シニア・バイスプレジデント マイク・ローディン氏

コグニティブとは「理解、推論、推薦、学習」

 背景にあるのは、産業のデジタル化によるデータの飛躍的な増加であり、そのデータの種類が構造化データだけでなく、非構造化データが増大していることだという。こうした時代に「構造化も非構造化も活用できる企業が勝ち組になる」という。

「データを理解し、仮説を立てながら推論、推薦をおこない、そして学習する」こと、これをIBMは「コグニティブ(認知)テクノロジー」と位置づけている。Watsonはそのコグニティブ・テクノロジーの第一弾だという。

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