「デザイン人材の獲得」という視点で考える、サンフランシスコのイノベーション力
シリコンバレーにはスタンフォードを中心とした教授・研究者がいて、そこから世界最先端の技術が生み出されています。そこに投資会社が参加することにとって、三位一体のエコシステムが形成され、イノベーションが生み出されています。
一方で、サンフランシスコにはヒッピーカルチャーを代表とする若者文化が根付いています。そして、「世の中を面白くしたい」と考え、哲学を持ってビジネスをやっている人が多いことも特徴のひとつ。何より大きいのは、シリコンバレーがテクノロジーの街なことに対して、サンフランシスコはデザインの街なのです。サンフランシスコにはデザインスクールも多く、デザイナーの数も多い。彼らがサンフランシスコのデザインカルチャーを盛り上げています。
さて、人口85万人、面積は山の手線の内側程度しかないサンフランシスコには、TwitterやDropboxに代表されるイノベーティブな企業が数多く存在している。とりわけユニコーンと呼ばれる、未上場企業で評価額10億ドル以上の企業のBEST10のうち、なんと半分の5社がサンフランシスコに本社を構えている。また、Google,LinkedIn,Salesforce,Appleなどの企業もサンフランシスコにオフィスを出していたり、これから出す予定であったりする。なぜこれらの企業はサンフランシスコに進出するのか。ブランドン氏はこう解説する。