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「ポスト爆買い」時代のインバウンドビジネスをデータから考える

対談:中土井利行氏(ウイングアーク 1st)☓岡崎茂生氏(フロンテッジ)【前編】

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ツアー客の動向をデータでつかめ

中土井 利行(なかどい としゆき)
ウイングアーク 1st BI技術本部 副本部長 データプラットフォーム事業開発部部長
国・自治体および民間企業などが保有するデータを、広くマーケティング・セールス戦略に活かすことを目指した第三者データ提供サービスの企画・推進に携わる。2016年より現職。

岡崎 もう一つインバウンドについて言うと、団体旅行と個人旅行という、全く違う二つの種類があるということです。団体旅行は中国の旅行代理店が募集し、旅行客がそのツアーを買い、日本にやってくる。すると日本に受けの代理店があり、そこで契約しているツアーガイドが旅程表を組みます。それを見ると、旅行客がどこに行くか、すべて分かるのです。なので、ツアーガイドと仲良くなると、相当儲かる。
逆にツアー客が行きたいところがあっても、ガイドがほぼすべて決めていますので、ツアー客にアプローチしても駄目なのです。

 一方、個人旅行。自由旅行と呼んでいますが、これは、かなり違っています。まず所得的には、かなりの富裕層です。正に自由で、自分で行きたいところ、やりたいことを決めてから来ています。個人といっても大体、家族とか友人で来るのですけれども、北海道や沖縄に行きたいとか、あるいは東京でもツアーでは行けないような良いお店に行きたいとか。その行動は、中々つかみづらい。
だから、こういう人たちが今、どこへ行って、何をして、どうお金を使っているかというデータはすごく貴重だと思います。

 という感じで、たとえばツアーガイドとか、微信で飛び交っている情報などを見ることによって、ある程度中国人の需要とか行動のインサイトは得られます。ただ、それを定量化するのは難しい。特に企業の意思決定の場合は、絶対にデータがなければ承認されません。「お前の直感を信じてやってみよう」などという企業は、ほとんどないでしょう。

 ですから、測定したデータをベースにインサイトを使って予測するということです。予測イコール戦略です。戦略というのはやってみなければ、正しいかどうか分からない。ですから、ともかくやってみる。
では何をやるかというと、主に微信ですが、アプリを通してアプローチしていくことが大事かなと思っています。

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中国観光客への固定観念を捨てよ

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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