ラングレーは飛行機を作ろうとしていた。ライト兄弟は空を飛びたかった。
ラングレーが追求していたのは歴史に名を残し、名声を得、儲けることだった。
ライト兄弟が追求していたのは喜びだ。
鳥のように空を飛んで、世界を見下ろしたかったんだ。
兄弟の喜びの追求、強固な理想が、勝敗を決した。
『ジョイ・インク 役職も部署もない全員主役のマネジメント』は、地球上で最も幸せな職場トップ10に選ばれたメンロー・イノベーション社の創業者でありCEOのリチャード・シェリダンが自身の経験と実践から導かれた「仕事に喜びをもたらす手法」を解説した1冊です。
今、日本国内で従業員の喜びをビジネスの価値として捉えている企業がどれほどあるでしょうか。シェリダンに言わせれば、顧客に喜びをもたらすためには、社内にも喜びが満ちていなければならないのです。
もしあなたがプロジェクトリーダーだとしたら、仕事に喜びを持っている人と持っていない人、どちらを誘いたいでしょうか。間違いなく前者のはずです。では、仕事に喜びをもたらすにはどうすればいいのか。
シェリダンは本書で会社を劇的に変えたり、こうしたらうまくいくという方法を紹介したりしているのではありません。ただ自分がやってきたことを覗き見してもらおうと考えています。
皆さんもぜひ、メンローのドアの隙間から彼らの日常を覗いてみてください。きっと学ぶものがあるはずです
目次
イントロダクション
1章 僕が喜び(Joy)にたどり着くまで
2章 スペースとノイズ
3章 自由に学ぶ
4章 会話・儀式・道具
5章 インタビュー・採用・立ち上げ
6章 観察のもつ力
7章 恐怖と戦う、変化を抱擁する
8章 ボスではなくリーダーを育てる
9章 カオスを終わらせる、曖昧さをなくす
10章 厳密、規律、品質
11章 持続可能性と柔軟性
12章 スケーラビリティ
13章 説明責任と結果
14章 アライメントー向きを揃える
15章 問題
16章 まとめ―喜びのなかへ
エピローグ ひらめき