ロジカルデータ分析の秘訣2:課題特定は視点を分解し、“絞り込んで比較する”と見えてくる
RESASによって「労働生産性」のデータを見ると、金属製品製造業は極めて低い状況がずっと続いていることがわかる(図中、下のグラフ内ピンクの線)。ところが、ここで分析を終えてしまうと、単に労働生産性が低いという単調な結果だけで終わってしまう。
そこで労働生産性を「付加価値額」と「従業員数」に分解し、それぞれのデータを見ると、その内訳を知ることができる(図中上部の2グラフ)。金属製品製造業は、付加価値額(左のグラフ)は他の産業よりも大きいものの、産業の従業員数(右のグラフ)が相対的に極めて多い。人数に対して付加価値が創出できていないが故に、労働生産性が低いことが読み取れる。