デジタルテクノロジーが劇的に進化する時代に、企業の競争力を高めるために必要なこと
ビッグデータやブロックチェーン、ドローンやオムニチャネル、IoTといった新たな技術が頻出している現代は、まさにデジタルビジネス時代の到来と言える。ビジネスそのもののありかたが変化しているなか、まったく新しいビジネスモデルを創造することは、企業の競争力を高めるために不可欠な要素である。
世界において戦える企業としてビジネスを継続していくために、どのようにデジタルシフトを実現していけばいいのか。富士通クラウドテクノロジーズ株式会社でニフティIoTデザインセンターを統括する吉田耕太郎氏が語った5つのティップスを紹介する。
Tips1:IT活用は“守り”から“攻め”の姿勢で行う
Tips1は、ビジネスにおけるIT活用を“攻めの姿勢”で行うことだ。IT活用の目的について調査を行ったところ、日本企業が業務の効率化やコスト削減といった、マイナスをゼロに近付ける目的でIT技術を導入しているのに対し、欧米企業は新規事業の創出が主な目的であった。これは、欧米のIT活用が攻めの姿勢であるのに対し、日本のIT活用が守りの姿勢になっていることを表している。
今は、ヒト・モノ・ビジネスがインターネットを通して一瞬でつながる時代です。攻めの姿勢でどんどんITを活用しないと、これからのビジネスの成功は難しいでしょう。
Tip2:データを活用して価値を創出する
Tips2は、データを活用して価値を創出することだ。デジタルビジネスの大きな利点は、アクションの結果をリアルタイムで確認できるところにある。
たとえば、動画配信事業を行うNETFLIXでは、サービスを通じて得られたデータを活用し、自社でオリジナルコンテンツを制作したところ、これが大成功を収めた。また、歯ブラシメーカーがブラッシングの時間をデータ化し、虫歯になる確率が低い人は保険の値段が割安になるといった、まったく異なるビジネスに波及している例もある。
データはただ「可視化」のためでなく、新しいビジネスの可能性を生み出す「価値化」のために用いる時代へと移り変わりつつあるんです。