ANA、アイシン、デロイト、オープンハウスの実践者が語る、デジタルシフト成功の鍵とは?

Domo Japan Launch セミナーレポート

[公開日]

[取材・構成] 伊藤 真美 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] IoT AI・機械学習 クラウドコンピューティング データテクノロジー テクノロジー

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デロイト川原氏が語る、“ヒトの高度な判断”を支援するシステムがデジタルシフトの鍵

タイトル(左)ポール・ハラピン氏(Domo アジアパシフィック&日本地域 統括責任者 兼 副社長)
(右)川原均氏(デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 Growth Division 副社長)

 午前中に行われた他のセッションでは、Domoアジアパシフィック&日本地域 統括責任者兼副社長 ポール・ハラピン氏をモデレーターとし、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 Growth Division副社長の川原均氏が参加し、同氏がこれまで支援してきた顧客である日本企業を中心にデジタル化に関する現状や課題が紹介された。川原氏は近年まで株式会社セールスフォース・ドットコムの取締役社長兼COOとして、企業のデジタル変革に携わってきた経験を持つ。

 その川原氏によると、UberやAirbnbのようなデジタル化で新たな市場を切り拓く“ディスラプター”と呼ばれる企業を「レベル5」とすれば、日本企業の多くは、現在、社内のデジタル化を完了し次の段階へ移らんとする「レベル3」にあるという。一般的に日本企業はデジタルトランスフォーメーションに対して保守的だといわれているが、実際には、欧米に2年遅れ程度というわけだ。

 しかしながら、川原氏がセールスフォースで顧客企業のデジタル化に携わっていた6年前は、パブリッククラウドにすら懐疑的だった頃である。その中でデジタルトランスフォーメーションに意欲の高い企業に対し、アイディアや資本も含めた支援を行い、「レベル5」の企業を創り上げてきたという。さらにレベル2などにいた大企業に対してはビジョン提案を行い、新たなビジネスのインキュベーター的な役回りを発揮してきた。

タイトル

 その経験を振り返り、川原氏は日本企業のデジタルシフトの難しさについて「人材シフト」をあげる。日本企業は労務上人材の入れ替えが難しく、従来いる人に新しいことを学ばせる必要がある。その際に意識したのが「徹底とスピード」であり、常に経営層にメッセージとして伝え続けてきたという。

 当然ながら世界のデジタル化が進めば、意思決定にも「スピード」が求められる。そこにデロイトが価値を提供するソリューションの1つとして「Quality Analytics Solution」が紹介された。たとえば、自動車や機械製品などのリスクとして「リコール」がある。通常なら品質管理部門がチェックを行い、データを積み重ねるうちに異常に気づき、再検査をし…と瑕疵の発見までに時間を要する。それまでの出荷量をリコールすることになり、コストはもちろん、ブランドにも大きな傷がつく。そこで「Quality Analytics Solution」では、あらゆるデータを収集してリアルタイムで分析し、リスクが予測される際にはダッシュボード上に知らせるという仕組みを提供する。

 このリコールの判断がそうであるように、経営層が意思決定を“徹底かつスピーディ”に行うには、スピーディな情報提供が不可欠になる。さらには先進的な外資系企業の中には、フォーカスミーティングなどの定性調査を減らし、マシンラーニングに置き換えたところもあるという。CRMもSCM、ERPもすべてのシステムをデジタルによってリアルタイムでつなぎ、経営層はその中からスピーディに情報を抽出し、それに基づいて迅速な判断、指示を行うというわけだ。

 川原氏は「機械に委ねるところは委ね、人間はより責任ある“判断や指示”という人間的な仕事に集中するようになるだろう。そのためにもDomoのような人間を支援するツールは、デジタル化が進むほど重要になるのは間違いない」と語った。

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