“課業外”の活動から生まれた「古典から戦略・作戦を学ぶゲーム」──徹底して知識をインプットし、蓄積した知見を惜しげもなく公開する
伊藤:ゲームを作ったのは、まったく課業外の活動のためですね。航空研究センターで働くうちに、将来を担う若手幹部たちに、いかに古典に深く触れながら戦略や作戦、ドクトリンを学ぶ動機付けをするかという課題意識を持つようになりました。
そんな時、将来の空自を担うべく、空自幹部学校に入校している一部の若い学生たちから、授業だけでは物足りないので、地政学や戦略、作戦、ドクトリンについて教えてほしいという依頼を受け、課業外に対応していました。当初、講義や意見交換をメインに行っていたのですが、学生に体感してもらわないと理解は深まらないと思いました。遊び感覚でできる対戦型ゲームであれば、「ここでつまずいた」とか、「ここがよく分からない」と気づく実体験が生まれやすいかなと。