“速いものが遅いものを負かす時代”へいかに対応するのか?
インターシステムズでは様々な企業にデータプラットフォームを提供しながら、日々、自社製品の改善を図っている。その経験とナレッジのエッセンスを、講演では多様な取引事例を紹介しつつ、特に業界を超えてデータ駆動型ビジネスへの変革を求める企業に共通して必要だと考えられる事柄が語られた。
現在、90億のネット接続されたデバイスがあり、日々、ありとあらゆるデータが生成され、処理すべきデータ、活用できるデータも増え続けている。ところが、前述のIDCが502社を対象に行った調査によると、企業の64%がELT(抽出、変換、ロード)処理を行なって運用システムからデータウェアハウスにデータを移動し、運用データを分析するまでに5日以上の日数が生じていると答えている。また50%以上が、最新のデータを使用できないことが業務効率化を妨げているとも回答している。
こういった状況にあって、できるだけデータサイエンス部門が行う仕事をリアルタイムで効率的に、またシンプルに業務に組み込むことができればビジネスチャンスは広がり、競争優位性は増していく。
最後にリヒテンバーグ氏は、メディア王ルパート・マードック氏の言葉をひいて、こう結んだ。
タクシー業界という大きな組織にUberというスタートアップが挑むように、大企業と新興企業が互角に渡り合う時代です。様々なビジネスの栄枯衰退を見てきたマードック氏は『世界は急速に変化している。もはや大が小を負かす時代ではない。速いものが遅いものを負かすのだ』と言っています。デジタルトランスフォーメーションを成功させ、スピード感をもって事業にあたり、他社に追い越されることのないようにしなければなりません。