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Biz/Zineセミナーレポート

アクセンチュア花岡氏が語る、インダストリーX.0で日本のものづくり企業が勝ち残るビジネスモデル変革

Biz/Zine Day 2018 Summer レポート Vol.1

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 2018年7月12日に行われたBiz/Zine Day 2018 Summer。「ものづくり企業のデジタルシフト『サービスプラットフォーム戦略』〜IoT・Maas/RPAを『経営革新』に繋げるには〜」をテーマに、様々な登壇者が今後5年の企業の競争戦略として重要なデジタルシフトを今後どのように推進すべきか提示した。  クロージングセッションで登壇したのは、アクセンチュア株式会社デジタルコンサルティング本部の花岡直毅氏。アクセンチュアは現在、イノベーションを創造するための方法論をグローバルで定義し、イノベーションに必要なAI、IoT、ブロックチェーン等のデジタルテクノロジーを一通り兼ね備えたアクセンチュア・イノベーション・ハブ東京などを構え、クライアント企業とともにイノベーション創出を進めている。「インダストリーX.0 ~日本の伝統的なものづくり企業のデジタル価値実現に向けて~」と題して行われたセッションの様子をお届けする。

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アクセンチュアが描く2020年──新しい技術やビジネスモデルによって変化する産業

 セッションは、アクセンチュアの予測する世界観の紹介から始まった。今からほんの1年半後の2020年、世界では本格的なデジタルワールドが開花すると言われている。具体的には、センサーが2120億台、500億台のデバイスが市場に出回り、42億人が4G—LTEのネットワークにアクセスしている。Fortune1000企業の80%が、請求やマッピング、ソーシャル検索等の公共APIを提供し、61億人がタッチ・インターフェースやジェスチャー・トラッキング、ARなどのアプリケーションを利用し、世界中で月次で取引されるデータ量は31EB(エクサバイト。1EBは1TBの100万倍)になるのだ。

アクセンチュアが予測する2020年のデジタル産業

 また2020年には第5世代モバイル通信システム(5G)によって、生産設備など業務に関するあらゆるもののネットワークが一気に実用化するとアクセンチュアでは予測している。5Gはデータ容量が100倍、ピーク速度が10倍、持続可能機器数が100倍と言われ、これによってIoT化が加速し、AI、スマートマシンが成熟すると考えられるのだ。加えて2030年には処理能力がスーパーコンピューターの約1億倍といわれる量子コンピュータが成熟期を迎える予測だ。

 こういった環境変化の結果、新しい技術やビジネスモデルが生まれ、市場は大きく変化する。たとえば自動車業界を例にあげよう。ドイツのOEM会社とアクセンチュアのヨーロッパオフィスが共同研究を行なって出した予測だが、自動車業界ではカーシェアリングと自動運転技術により、2040年には1台の車が今の7台分の仕事をするようになる。また2015年では自動車産業のグローバルの利益構成比はOEMとサプライヤー、情報サービスが4:3:3だったが、2030年にはOEMとサプライヤー、情報サービスが22%、14%、23%に減り、残りの40%をUber等のモビリティサービスが占めると予測している。

 2007年の世界の携帯電話の利益シェアはノキア、サムスン電子、モトローラ、ソニー・エリクソン、LGエレクトロニクスの上位5社で約90%だった。ところが、わずか8年後の2015年にはアップルが約92%をしめるに至った。このように、新しいテクノロジーの普及によって既存のテクノロジーは急速に置き換わるのが常なのだ。

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フェリックス清香(フェリックスサヤカ)

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