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「スケール・ディーパー」とは何か

みつばち鈴木先生が語る、目の前の人を幸せにする「デザインの本質」と「スケール・ディーパー」の共通点

ゲスト:立正大学経済学部特任教授 鈴木 輝隆 氏【前編】

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地域や料理にも共通する“数値化しきれない”人間の感性──AIが進化し、人間は退化する?

栗岡:日本の大企業が困っているのは、情報も技術もあるものの、逆に何をしたらいいかがわからなくなっているということです。統計的には正しいとされることをやってみてはいるけれど、データに頼りすぎているのではないかと思うのです。先生のおっしゃる共同体感覚に基づいた「誰を幸せにしたいのか?」という大きなビジョンは見えなくなってしまっている可能性がありますね。

ちょっと話が変わるんですが、私の尊敬するフレンチシェフの松嶋啓介さんと予防医学者の石川善樹さんの二人が最近面白いイベントを開催されていました。「Food Galaxy」という食のAIプログラムを使って、AIが様々な要素で計算したレシピで料理を作ってみる、というものです。そのAIは「紅茶のラタトゥイユ」といった奇抜なレシピを提案してくるんですが、結果としては、「AIのレシピは斬新だし確かにおいしいけれど、やっぱり何か違うよね」ということだったそうです。

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