顧客との関係性を可視化するということは、「GRIP率」を数値化すること
すでにサブスクリプション型ビジネスを展開している株式会社オウケイウェイヴの取締役CMO 佐藤哲也氏によれば、サブスクリプション型ビジネスにおいて最も避けなければならないことは「サービスの解約」だという(前回記事参照)。そして、解約の理由は「お客さまとの接触が少ないこと」「サービスが利用されていないこと」の2つに集約されていると指摘している。つまり、「お客さまとの継続的な関係の維持」という目的を達成するために、「お客さまとの接触を増やし、関係を維持する」「サービスを利用してもらう」ということが必要になる。そこで、「お客さまとの接触を増やし、関係を維持する」ためのKPIが「GRIP率」なのだ(後者のKPI「利用率」については、次回、解説したい)。
同社では、GRIP率を明確化し、可視化している。従来の物売りビジネスであれば、顧客との関係性は営業担当が感覚的に把握しているに過ぎなかった。顧客との付き合いがどうなっているかを聞いても、「先週、話をしたばかりです」「数ヶ月伺っていません」、こんな答えしか帰ってこないことが多いだろう。