製品開発のサイクルを早める“デジタルスレッド”と“デジタルツイン”とは
こうした課題への打ち手として、1990年代頃からはPDMが、2000年頃からPLMが流行し、導入が進められた。しかし、そこでも日本独特の擦り合わせや、日本企業が得意とする市場参入、設計、生産のアプローチ(第1回をご参照)のため、期待された通りの変革を果たせている企業は少ないのが実態だ。
今後は、IoTから得られるビッグデータとアフターセールスの情報を、アナリティクスや機械学習で分析し、そこから得られたインサイトを製品開発部門に返す開発スタイルが主流になると見られている。特に通信・ハイテク業界では、製品開発のライフサイクルが短命化しており、ソーシャル上の情報なども取り入れた開発スタイルが一般化しつつある。製品への味付けはOTA(Over The Air)で顧客が希望を出すことが前提となり、不完全なまま上市する戦略もとられる。