経営者がイノベーションを唱えながらも、「デジタルテクノロジー能力」を重視していない、という課題
振り返ってみれば、日本のインターネット産業は発祥以来、あらゆる場面で市場での存在感を見せることが出来なかった。フィーチャーフォンで独自進化を続けた日本のモバイルインターネットの「プラットフォームビジネス」は、スマートフォンの勃興と共にアプリマーケットに代替されてしまった。世界に誇った電子書籍・映像配信・音楽配信など「デジタルコンテンツビジネス」も、同様にアプリマーケット市場にリプレイスされた。「ソーシャルネットワークサービス」においても、国内のほとんどのサービスは海外に挑みつつも世界的な成功を収める規模に到達できなかった。
国内企業は“黒船”にとことん弱い。市場のルールや価値を変換させるディスラプターに対して、脅威としての認識が遅い。フォロワーとして場当たり的な対応に追われているだけで、市場を先行し、創造していく取り組みが少ない。