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怒涛の再編・体制変化を乗り越え、日立ソリューションズが実践した「働き方改革」

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ベンダー&ユーザーの両面から「働き方改革」を支援するITを模索

日立ソリューションズ 人事総務本部 労政部 労政グループ 塚本千秋氏

 それでは「ワークスタイル改革運動」の取り組み開始から丸2年が過ぎたところで、働き方および業務はどのように変わり、成果が上がっているのだろうか。

 まず、従業員満足度を推し量る上で指標となる「従業員サーベイ」の結果については、前年度に比べ全項目でプラスとなった。また、労務関連指標では平均年休日数や平均残業時間などすべての項目で改善が見られ、2016年に約2000時間だった総実労働時間は2018年度では1960時間にまで削減できた。その一方で営業利益率は2011年に比べ196%にまで向上し、まさに1人あたり、1時間あたりの生産性向上が実現していることが伺える。

 つまり、労働時間は減っているのに利益が上がっているということを指す。それも単に残業時間などを無理に削減するのではなく、様々な施策により社員一人ひとりの意識・意欲が高まり、生産性向上に成功していることを意味している。

「働き方改革に特効薬があるわけではありません。たとえば『ムダ取りワーキンググループ』でムダな会議、ムダな資料といったムダな作業の排除に徹底的に取り組むなど、一つひとつの施策ごとに労働時間の削減と生産性の向上という一見相反するものを追求してきた積み重ねだと思います。そうした中で、何よりも大きく変わったのは、社員一人ひとりのマインドかもしれません」(金子氏)

 その言葉通り、「働き方改革」では今でも新しい試みが生まれ、積極的に関わろうとする人は多いという。たとえば、受注業務においてパートナーや顧客企業との折衝力を習う『幹部塾』や、営業時間内にお茶を飲みながらカジュアルにコミュニケーションを図れる『茶飲みケーション』などの新しい施策も始まっている。施策を担当した塚本千秋氏によると「開始して3ヶ月ほどだが、想像以上に利用者が多く、気軽に本音で話ができると評判がいい」という。もとは飲みニケーションが盛んだったというが、終業後に参加できない子育て層やお酒が苦手な人、プライベートを重視したい人なども昼にお茶なら気軽に参加ができ、今後は場所を増やすなどの検討もなされているそうだ。

 そして働き方改革における生産性向上に貢献しているものとして、忘れてはならないのがITの活用である。もともと日立ソリューションズはSIerとして多くのIT技術やツールに明るく、マインド的かつ技術的にも導入ハードルが低い。ユーザーとして使用実感を得ながら最適化することで、本来のサービスや事業に活かせるというメリットがある。

「働き方改革で取り組むべき3分野『社員の柔軟な働き方』『組織の生産性向上』『一人ひとりがイキイキと活躍できる環境の整備』において、何が有用なのか、探索するところからはじめて、PoCとして使ってみてよかったら広げて、何かと組み合わせて、ダメだったらやめるというサイクルを急速に展開してきました。私たちの強みは、これらの実際の使用感を得られると同時に、目的に応じて足りない機能を補完しながら組み合わせて最適化を図れることです」(松本氏)

 たとえば、「社員の柔軟な働き方」を目指したテレワークにおいて、動向を記録する「Work Time Recorder」を管理者が使うとなると抵抗を感じる人も少なくない。しかし、日立ソリューションズで実際に使用するうちに、自分自身で業務状況を把握して改善つなげるツールとしての有用性に気づいたという。そこで、BIツールと連携することで「業務改善ツール」として展開することを模索している。

 また、人事総合ソリューション「リシテア」についても、ストレス予測を自動的に行なう「リシテア/AI分析 組織ストレス予測」、「働き方改革」を進める上での問題点をグラフィカルに表示するワークスタイル変革ソリューション「リシテア HRダッシュボード」というように、自社で実際に導入し、ニーズの発見からソリューション開発を行ってきた。

 さらに、現在最も注目されているのがRPA(Robotic Process Automation)だ。ロボットによる定型業務の代行・自動化や稼働状況の見える化などで、人間は労働時間を減らしながら効率性を高め、より創造的な業務に従事する事ができるというものだ。現在人事総務本部をはじめ、各部門で合計109件の自動化対象業務を抽出し、RPAに置き換えようという取り組みが進んでいる。置き換えが上手く運べば、7,186時間もの労働時間が削減できると予測されている。

 人事総務本部でも人事調査用データなどの作成にRPAを導入し、約96%の時間削減に成功しているという。林氏、金子氏ともに「面倒だけど必ず正確に期日中にやらなくてはならない作業から開放された」と手放しで喜び、「ミスがないことがなにより。Excel相手の仕事から、人と向き合う本来の仕事が増え、働き方に関する円グラフが大きく変化しました」と語る。

 日立ソリューションズでは今後もこうした社内の「働き方改革」の取り組みを推進しながら、経験した知見やノウハウなどを、SIer事業やサービスへと展開し、顧客企業の「働き方改革」に貢献していくという。

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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