イトーキは今回の実証実験で、「安定した無線LAN環境を内蔵するソロワーク用スペース」と、「リアリティのあるMR(Mixed Reality、複合現実)を活用した3D遠隔会議システムの構築」の有用性を検証した。
ソロワーク用スペース
イトーキは、机の天板を有線LANの安定性と無線LANの利便性を兼ね備えた「LANSheet Light」を内蔵する構造に改良。様々なIoT機器が通信を行う5Gネットワーク環境下でも、ワーカーがストレスなく作業できることを検証したという。
将来的には、LANSheet Lightに5Gの基地局を接続することで、机上に置いたデバイスのみが接続可能な小規模ネットワークの構成を可能にするという。それによって、高速かつ低遅延な資料の共同編集や、超高精細映像の転送による多拠点間コミュニケーションの実現を目指すとしている。
MRを応用した遠隔会議システム
今回の実証試験では、MRを応用した臨場感のある会議システムの環境を構築し、東広島市役所内の会議で試験使用した。会議室と遠隔地を高速通信接続し、3D映像による会議を開くことで、ヘッドマウントディスプレイを装着した人が、遠隔地の相手がその場にいるかのような感覚で会議に参加できたという。
5Gの通信網が整備されていくと、高精細な映像を滑らかに表示することが可能になり、遠隔地の参加者も交えて密度の高い議論が可能になるとしている。