日本企業の“夜明け”は、新事業の障壁を除外することから
なぜ大企業から新事業が生まれないのでしょうか。メディアとして多くの企業を取材してきた観点で、どのように思われますか
パネルディスカッション冒頭、モデレーターのマクアケ木内氏が、テレビ東京『ガイアの夜明け』プロデューサー山本氏に最初のテーマを投げかけた。
山本氏は、『ガイアの夜明け』のプロデューサーとしてMakuakeを活用した東洋紡の新事業の取り組みを企画・取材しており、自身が報道マンとして感じていることを、以下のように語った。
以前、自動車業界の担当記者として日本企業を取材する中、日本の自動車産業が世界をリードする様を誇らしく思っていました
ただし、リーマンショック以降、その様子が変わってきたという。日本企業から世界をリードするような事業や製品が出てこない、と。
そこで、取材対象として、日本企業で新たなチャレンジを行なう新事業担当者に関心を持ったのだという。山本氏は、マクアケ木内氏が責任者を務める「Makuake Incubation Studio(以下、MIS)」が支援する東洋紡の取り組みを、『ガイアの夜明け』で取材することになったきっかけを語る。
MISが支援する企業の取材を決定する前に、セミナーに招待いただきました。その際に、新事業を作りたい人は多くいるのに、大企業の縦割り組織などの弊害により事業が推進されない現状があるんだと理解しました。だとすれば、その障害を取り除いていけば、かつての日本企業のような輝きを、未来の日本企業は取り戻せるのではないかと感じたんです
では、日本企業にはどのような新たな動きがあり、課題があるのであろうか。続いて、資生堂とNECによる取り組みが語られた。