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レジリエンスは、学習する“個人と組織”に必要なもの

『レジリエンス 復活力』

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必要条件としての人やコミュニティのレジリエンス

 ここまではシステムの議論ですが、どのようなシステムにおいてもレジリエンスは「関わる人の意思と情熱、個人およびチームが変化に適応する能力や目的に向かって結集する力」によるとし、次に個人とコミュニティのレジリエンスについて論じでいます。

 個人のレジリエンスは心理学での研究の歴史も長く多くの要因があることは発見されていますが、本書では特筆すべき要因として、

  • 楽天的、自信家といった性格的特徴
  • 自己回復力
  • 自己統制力
  • 信仰心
  • コミュニティ
  • 遺伝

がどのようにレジリエンスに寄与するかを議論しています。その中で、レジリエンストレーニングの一つとして注目されているマインドフル瞑想のレジリエンスに果たす役割を詳細に検討しています。

 また、レジリエンスは個人の心の問題とも捉えられますが、一方で、一人だけでそれを達成することは難しいので、現実には仕事をする組織やコミュニティの問題と捉えられています。そのコアになるのが「信頼」と「協力」です。この本の後半はこの問題について考察されています。

 本書では、

  • 協力と信頼の生まれ方
  • リスクを抑制する多様性や寛容さ
  • コミュニティの適応能力
  • 通訳型リーダーの存在

といった観点からレジリエントなコミュニティとはどういうものか、また、どうすればレジリエンスを構築できるかについて考えています。

次のページ
イノベーションにおけるレジリエンスの構築

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この記事の著者

好川 哲人(ヨシカワ テツト)

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