セミナーレポート Biz/Zineセミナーレポート

無味乾燥なDXではなく、人の温もりがある顧客体験へ──レジゴーに象徴される、イオンリテールの挑戦

Biz/Zine Day 2020 Autumn レポートVol.6:イオンリテール株式会社 山本実氏

 「Withコロナ時代のサプライチェーン革命」をテーマに「Biz/Zine Day 2020 Autumn」が開催された。イオンリテール株式会社システム企画本部長の山本実氏のセッション「ニューノーマルに対応した新たな買物環境の提供~セルフチェックアウトの過去・現在・未来~」では、イオンリテールの最先端の取り組みである「レジゴー」について、現在までの展開状況と課題、スマートストア化に向けたアプリ連携の方向性などが解説された。これまでは生産性向上の視点でチェックアウト(レジでの精算・支払い)のセルフ化を追求してきたが、これからは顧客のストレスを軽減し、顧客体験を向上させることを第一義としていると、山本氏。その真意はどこにあるのか。講演内容をレポートする。

[公開日]

[講演者] 山本 実 [取材・構成] 中原 絵里子 [写] 和久田 知博 [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] 流通 企業戦略 小売DX セルフチェックアウト

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

安全・安心な買い物環境のための“防疫プロトコル”と3つの戦略的視点

 コロナ禍による様々な環境変化、ニューノーマル(新常態)と呼ばれる社会環境でビジネス上考慮すべき点は多いが、特に小売業においては、「ソーシャルディスタンス」がインパクトを与えるキーワードになっている。

 小売業はこれまで、顧客といかにタッチポイントを増やし、ハイタッチな接客を行うかという点に価値を追求してきた。そんな中、まったく対極の価値観である、ディスタンスを保つことが命題となった。

 この状況に対応するためイオンでは、グループ全体でコロナ禍のニューノーマルにおける“イオン防疫プロトコル”を策定。キープディスタンスに加えて、手指の消毒やマスクの着用、換気、会話を控えるなど、安全を保つためのプロトコルを取り決めることで、リアルな場での買い物に対する抵抗感を少しでも下げることを目指しているという。

イオンリテール

 その上でニューノーマルにおける戦略の視点として、よく言われる「非接触」「非対面」というキーワードに「非回遊」という視点も加えて、小売の現場で出来ることを模索していった、と山本氏は語る。

イオンリテール

 例えばタッチポイントのニューノーマル対応として、デジタルを活用した非対面での販売形式や、接触するタッチポイントを変える取り組み、従業員の働き方の見直しなどに着手。「店内」「バックストア」「自宅」の3つの場に着目して、リテール改革に取り組み始めたのだ。

山本実イオンリテール株式会社 執行役員 システム企画本部長 山本 実氏
ジャスコ株式会社(現イオン株式会社)入社後、店長・事業部長などを複数担当。店舗オペレーションや経営企画に関わる責任者を経て、現在はITを活用した全社的なソリューションの構築を進める。

バックナンバー