ローコード開発で開発したリッチなアプリケーションの操作を実演
続いて同社でソリューションアーキテクトを務める阿島哲夫氏が登場し、OutSystemsのローコード開発によって開発したアプリケーションを紹介した。電気製品の配達・設置業者のドライバーが、作業タスク管理や作業チェックリストなどを行うというもので、位置情報やカメラによる画像撮影、バーコードスキャン、手書きサインの入力、管理者とのチャット機能などに加え、地図を使ったルート検索機能、さらにネットが繋がらない場所ではオフラインで動き、繋がるとサーバーと自動的に同期する機能が実装されている。Twilio、Alexa、Azure、Cognitive Services、Azure Bot Serviceと連携し、管理者用のポータル画面も用意された。
阿島氏は「OutSystemsのローコード開発なら、こうした多機能のアプリケーションをわずか1人の開発者で、短時間で設定できる。“ローコード”といっても一切コーコーディング行わない“ノーコード”で、すべてビジュアル設定ベースでの開発で完了している」と紹介し、デモンストレーションを行なった。
まず開発したアプリケーションをiPadで開き、実際の配達作業での使い方を紹介した。アプリを開くとダッシュボードには配達箇所や配達場所などの情報が掲載される。
そして、スケジュール表には配達タスクごとに積み込み場所から配達場所までの経路の地図が一覧で表示され、地図を見ながら目的地まで向かうことができる。
積み込み場所に到着後は、ワンボタンで作業タスクや積み荷の確認ができる画面に切り替え、チェックしながら作業を行う。
経路地図画面を見ながら配達先へ荷物を運び、到着したらワンボタンで作業詳細画面に切り替え、顧客情報や作業の内容を確認し、届けた商品のバーコードをカメラ機能でスキャンして読み込みながら、完了までの作業をチェックする。
最後に設置の様子を撮影し、受け受取者認を電子署名で得たら作業終了だ。このとき、声のコメントをテキスト化して登録することもできる。
一連の作業状況はサーバーを介して本部の管理者などとも共有されており、必要に応じてチャットや電話などでシームレスに管理者とコミュニーケーションできるようになっている。このとき管理者画面では、ダッシュボードの地図に担当者の現在地が顔写真入りでマッピングされ、それぞれの作業の状況が一覧できる。たとえば、もし誰かが病欠などで欠けた際にも、アプリ上からチャットなどで代行を依頼することが可能だ。
もう一度配達員のダッシュボードに戻り、今度はAlexaと連携した音声認識システムを紹介。車を運転中などで手が離せないときに「Alexa、次の配達場所の住所は?」などと音声で問いかけ、様々な情報を聞ける。デモではiPhoneを使っていたが、他にもAlexa搭載の車載のデバイスなどを使っても、作業時の快適な情報取得が可能になると思われる。