登壇者紹介
- 加藤 浩一郎氏(金沢工業大学虎ノ門大学院 イノベーションマネジメント研究科専攻主任・教授)
新規事業の「起承転結」に知財のアセットで貢献する
「日本企業からなかなか新しいイノベーションが生まれにくいといわれる一方、海外では次々とイノベーションが誕生しているように感じられるのは気のせいだろうか。その際、知財部門はどのような振る舞いをしているのだろうか」(林氏)
そんな林氏の問いに対し、日本IBMでSE・知財部門の経験を持ち、現在は金沢工業大学虎ノ門大学院のイノベーションマネジメント研究科で専攻主任・教授として教鞭をとる加藤浩一郎氏は、「欧米企業でもさまざま」としながらも、「知財以外の人が知財に関心を持っている」と評する。そして、「起承転結でいえば、これまでの知財は『転結』人材が多かった。しかし、知財は社内に利害関係が少なく、いろんな部署と付き合いがあり、本来は『承』人材の役割も担えるはず。構想に知財という武器を与えたり、ビジネスと技術の間の通訳を担ったりすることもできるのではないか」と語り、「昔は会社の奥にいたかもしれないが、これからは現場に出てコミュニケーションをとって『承』の役割を担うことで、知財を活用した事業構想に貢献してほしい」と期待を述べた。