スマートコネクトティッドソサエティを実現していく上で必要なソーシャルデザイン
デジタルが新たな世界の実現に貢献する一方で、フェイクニュースやプライバシー、フィルターバブルなどのリスクも無視できず、データの権利、データの管理、取引相手の信頼、データそのものの信頼に取り組んでいく必要が生まれている。中でもデータの権利保護については情報銀行が個人の代行で個人情報を管理するスキームとして有効だ。NTTデータでは、情報銀行のシステムを構築するだけでなく、複数の情報銀行が利用可能なサービスを提供している。たとえば、NTTデータのパーソナル流通プラットフォーム「My Information Tracer」は、情報銀行が情報をデータ活用事業者に提供するなどのサービスを、本人同意を取得した上で展開している。
また、取引相手の信頼、データの信頼を担保する技術としてブロックチェーンがある。ハッシュ値を使うことによって改ざんできないようにし、各ノードがブロックチェーンを保有し、正当性を証明していくものだ。ブロックチェーンは、分散型自律社会を実現するデジタル社会にとって不可欠な技術ともいわれ、NTTデータでは様々なバックグラウンドを持つ世界中のチームメンバーがビジネス動向、技術ナレッジを共有し、世界24の国と地域で500名超のメンバーで推進している。山口氏は、複数の調査会社のレポートにおいて、NTTデータはトップ5の中の1社として評価されていると紹介した。