2026年3月11日、MOLTONは、M&Aの現場で必要とされる法務・知的財産・財務・税務デューデリジェンス(以下、DD)を効率化できる新サービスの本格提供開始を発表した。生成AIと弁護士・専門士業らの知見を掛け合わせることで、従来多大な手間と時間のかかっていた法務・知財分野のDDにおける契約書や関連書類のレビュー・チェック工数を半分以下にできる体制を構築した。

この新サービスは、2025年夏より東証プライム上場企業や大手法律事務所向けに先行提供してきた法務DDのノウハウを基盤に、今後は企業規模を問わずM&Aで行う法務DDのみならず、知財・財務・税務DDまで幅広く対応する。AIによる高精度OCRで多種多様な書類形式に対応し、案件規模を問わず一括・並行処理が可能な体制も整備している。
作業プロセスでは、弁護士や専門士業の監修・設計による高い精度の生成AIが一次レビューを担い、最終的には専門家が個別案件の特性・条件を踏まえて直接確認する二重チェック体制を採用。これにより新法改正や特殊な案件にも迅速かつ丁寧な対応が可能だとしている。また、特定顧客の専任チームによるサポートや、現行顧問弁護士や他リーガルテックサービスとの併用・連携も視野に入れている。
背景には国内M&A件数や規模の拡大、事業承継ニーズの増加、M&A手法の多様化、クロスボーダー案件の増加といった市場動向がある。こうした中で従来型の人手依存DDがコストや納期面で大きな負担となっている。対象書類は契約関係、知的財産、人事・労務、IT・情報セキュリティ、経営関連書類と多岐にわたり、対応負担の増大が課題となっていた。
併せて同社は、上場企業が投資家や株主向けに発行する統合報告書の作成および改善コンサルティングも開始した。外部から評価されている事例分析をもとに「価値創造ストーリーの因果モデル化」を図り、ビジネスモデルと定量的成果(ROICや資本コスト削減)を結びつけて表現できる内容への改善支援を行う。
MOLTONは今後も、生成AIと現場知見を持つ専門家の融合で法務・知財・財務・税務・IR分野の作業負担軽減と企業変革を支援する方針だ。経営企画部門やM&A実務を担うチームは新サービスの導入により、意思決定や実務プロセスの迅速化・高品質化が期待できる。
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