2026年3月、ビザスクは、AIを活用したエキスパートマッチングシステム「AI Scout」のグローバル展開を発表した。「AI Scout」は米国チームが主導して開発し、2年にわたり社内で運用・検証されたシステムである。本システムは、コンサルティングファームや金融機関、事業会社などからの業界知見・専門家への依頼に対し、AIが即座に最適なエキスパート候補の初期リストを提示する仕組みとなっている。

従来、依頼内容整理からエキスパート候補の提案までには、社内外75万人超のデータベースからリストアップを要し、対応には数時間から2~3日を要していた。「AI Scout」により、このプロセスが約5分に短縮され、24時間365日即時対応が実現した。クライアントは、AIが生成した初期リストを起点にさらなる条件の精緻化・追加調査依頼などが迅速に行え、プロジェクトの検討や意思決定をスピードアップできる。
新規事業開発や投資判断の現場では、質の高い一次情報と迅速な意思決定が競争力の源泉となる。とくにグローバル市場では、必要な知見への迅速アクセスが意思決定の質を大きく左右する。ビザスクは、依頼内容の解像度向上や最適エキスパート提案に強みをもつ一方、より高いスピードニーズに応えるため、AIによる業務プロセス効率化の推進を進めている。
過去2年、米国チーム主導のAIモデルは、人間が最終判断を行う「Human-in-the-loop」体制で開発され、複雑なプロジェクトにも対応できるマッチング精度を高めてきた。社内実証で精度・時間短縮の効果が確認され、グループ全体の生産性向上に寄与している。
今回のグローバル提供開始にあたり、「AI Scout」はビザスクが蓄積してきた膨大なマッチングデータとオペレーションの知見を構造化し、AIを単なる効率化ツールではなく、データ・運用・人材の専門性を統合する事業基盤へと昇華させている。
代表取締役CEOの端羽英子は、「AIの発展で情報取得・整理の時間が大幅に短縮され、均質化が進む中で、専門家の知見や一次情報の価値がより高まっている」とし、AIと人の専門性を組み合わせることで、多様なクライアントの挑戦を支援していく方針を示している。
「AI Scout」は、今後利用対象クライアントを順次拡大予定としている。ビザスクは今後もAIを活用したサービスの発表を予定しており、企業変革およびグローバル競争力強化の中核として活用していく考えである。
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