変化の激しい時代に必要な「ソフトロー」とは
馬田:ルールの下に横たわっているのがガバナンスだというお話でしたが、ガバナンスの手法はルール以外にも色々ありますよね。例えばアメリカの法学者のローレンス・レッシグは、何かをコントロールする手段として法律(law)、規範(norm)、市場 (market)、アーキテクチャ(architecture)の4つを挙げています[7]。法(law)とは「法律」「規定」「規約」などのことで、規範(norm)とは「道徳」「世間」「文化」「一般常識」などであり、市場(market)とは、市場原理、経済的インセンティブなどを指し、アーキテクチャとは、物理的な環境・制約、サイバー空間においては、コードのことです。『未来を実装する』でも、このレッシグの定義を採用しています。増島先生は、ガバナンスの手段として何に注目されていますか?