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創造的な組織の基盤づくり-学びのデザイン

第4回

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「ラーニング・パターン」を用いて学びをデザインする

 ラーニング・パターンを用いた学びのデザインの方法は、いたって簡単である。ラーニング・パターンのパターン名を用いながら、自分の今後のプランを文章として書いていくのである。

 そのために、まず、ラーニング・パターンのすべてのパターンをざっと読みながら、自分がこれから必要だと感じるパターンの名前(パターン名)をメモしていく。そのパターンがどのような活動・場面で重要になるのかというイメージが浮かんだら、それもメモに書き添えておくとよい。そして、それが終わったら、今度はそれを文章化することになる。

 この文章化では、個々のパターン名から内容を膨らませ、ひとつひとつ文にしていく。具体的には、さきほど選んでメモしたパターン名を、まずエディタに入力する。そして、それぞれのパターンについて、どのような活動・場面で実現しようと思っているのかという説明を書き加えていく。このときは、文と文の関係は意識せず、個々の文をつくることに専念する。

 そして、今度は、それらのバラバラの文をどのように組み合わせ、学びのデザインの全体とするのかを考えていく。この過程で、順序を変えたり、分解したり統合したり、個々の文章を書き直したりして調整していくことになる。

 このようにして、ラーニング・パターンのパターンを用いて、自分のこれからの学びをデザインしていくのである。

ラーニング・パターンを用いた学びのデザインの流れ図表2:ラーニング・パターンを用いた学びのデザインの流れ

 以下では、慶應義塾大学 井庭研究室における学びのデザインの事例を取り上げる。井庭研究室では、学生たちがそれぞれ新しい種類のパターン・ランゲージをつくるプロジェクトに取り組み、「つくることによる学び」を実践している。学生とはいえ、本格的にパターン・ランゲージの制作に取り組んでおり、最終的には『プレゼンテーション・パターン:創造を誘発する表現のヒント』(井庭崇+井庭研究室, 慶應義塾大学出版会, 2013)のように書籍化されるレベルの成果を生み出している。そのような「つくることによる学び」の実践の場で、メンバーはどのように自分の学びをデザインしているのだろうか。

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事例1:『Personal Culture Patterns』

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この記事の著者

井庭 崇(イバ タカシ)

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