“本気の”改革には探索型グロースチームの立ち上げと継続が必要
必死に改善を積み重ねてきたのに、成熟化・コモディティ化によって価格競争に巻き込まれるのは残念なこと。自社の顧客価値が部分にとどまっていると気づいたら、その全体設計を考えてみる。コマツも全体図を捉え、トップダウンで決定したことが、トータル価値を提供する施工ソリューション「スマートコンストラクション」につながったという。
冨山氏は「今はもはや、ネット空間がリアルで、物理空間のほうがサブリアル。それは人の関係性においてもリアルに実感できるのではないか。これまでの物理空間の事業構造がピラミッド型だとすれば、サイバー空間での事業構造はフラットで、いわばミルフィーユのような形状になる」と解説し、「構造の中ではUXレイヤーが提供価値を握り、その下にピラミッド型でハードが連なる。自分たちの事業がどこで収益を出すかを真剣に考えなければ、気がついたらUX部分を取られてハードのみということになりかねない」と警鐘を鳴らした。