アプリの活用で実現する「人」や「車」の動きの検知
──「EDGEMATRIXストア」で扱われているアプリにはどんなものがあるのでしょうか。
松井:いくつか例を挙げてご紹介しましょう。
多くの企業様にご利用いただいているのが、「禁止エリアへの侵入検知」というアプリです。人の目が届きにくいような場所での異常検知が目的で映像エッジAIを導入されるお客様が多かったこともあり、このアプリはよく使われています。
このアプリは、カメラの画角内に侵入を検知したい領域を設定し、その領域に人が侵入したタイミングで、LINEやメールでご契約者様にお知らせするものです。AIは人のみを検出するように学習しているので、犬や猫が入った時には発報しません。また、過去に侵入された履歴もWebアプリで確認できるようになっています。人の目が行き届かない、非常口近辺や避難場所、倉庫の中などに設置していただいています。人の侵入に関しては、その場の映像をリアルタイムで、高解像度でしっかりと確認できることが非常に重要ですが、EDGEMATRIXであればそれが実現できます。
また、「通過車両カウント」というアプリもよくご利用いただいています。映像上に1本の線を引いて、そこを何台、どちら側に通過していったかを確認できるアプリです。活用シーンとしては、交通量計測はもちろんのこと、施設周辺の道路の混雑状況を確認するためにもご利用いただいています。
車関連では、「車両ナンバープレート検知 全国版」というアプリも、多くの企業様にご利用いただいています。スーパーマーケットやショッピングモールで、ナンバープレートの地名表示を読み取ることでどちら方面からのお客様が多いかといったマーケティングでの活用や、資材置き場や工事現場の映像を使ってナンバーを控えておくことで車両を管理するという使い方もしていただいています。
人数カウントのアプリも様々なものが出ています。たとえば「人数カウントHEAD」というアプリは、映像内の特定の場所を4ヵ所指定して、その中に人が何人いるかを人の頭を検知して数えるものです。こちらは100人くらいまでのカウントするような用途に向いています。一方で、渋谷の交差点や野球場の外野席といった、数百人以上を数えるシーンでは「Ridge Count」という群衆カウントアプリが使われています。こちらは、人がたくさん集まっている場所の面積から「このぐらいの人が集まっているのであれば、今ここにはこのくらいの人数がいるだろう」と推定して人数を出すアプリです。