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スマートシティで注目される映像エッジAIとは──EDGEMATRIXが進める手軽なAI活用の環境整備

EDGEMATRIX株式会社 松井良祐氏、重留奈津美氏

 AIチップが搭載されたスマートフォンや自動車、カメラが誕生し、映像AIは既に身近なものになりつつある。そんな中、映像を現場でAI処理する技術のパイオニア的存在のEDGEMATRIXが、AIを簡易に入手し活用する仕組み「EDGEMATRIXストア」を2020年5月に公開し約1年が経過した。映像に関するAIでは、今現在、どんなことができるのだろうか。「EDGEMATRIXストア」の詳しい内容とビジネスにもたらすインパクトについて、編集部が聞いた。

[公開日]

[著] フェリックス清香 [編] 梶川 元貴(Biz/Zine編集部)

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クラウドAIが抱える課題を解決する「映像エッジAI」とは?

──EDGEMATRIXは日本において、現場で映像をAI処理し活用する製品サービスのパイオニア的存在と聞いています。基本的な前提知識としてお聞きしたいのですが、映像エッジAIとはどんなものなのでしょうか。

松井良祐氏(EDGEMATRIX株式会社 AIアプリケーション部、以降敬称略):たとえば防犯カメラなど端末の映像をAI処理する場合には、クラウドAIとエッジAIの2種類の方法があります。クラウドAIは端末で集めたデータをクラウド上に集めてAI処理する方法です。一方、エッジAIは現場(エッジ)、つまり端末側でリアルタイムにAI処理する方法です。

 これからスマートシティなど、様々な場所で映像データをAI処理する機会が増えるはずですが、クラウドAIだけでは解決できない課題があります。高精細化する映像データを送ると通信コストは大きくなりますし、クラウドAIにいったんデータを送ってからの処理になるため、どうしても処理に遅延時間が生じます。たとえば顔認証で多人数が通行するゲートの開け閉めや、高速製造ラインでの不良品検知など、クラウドまで送りAI処理するのでは時間がかかり目的を果たせません。

 また高精細映像データはデータサイズが大きく通信網に負荷がかかりすぎるため、画像を圧縮して送ります。せっかくフルHD高精細のカメラなどで撮影したとしても、その画質は低下するためAIの認識精度も下がってしまいます。さらに顔姿など個人を特定する映像データをクラウドに保存する場合などはプライバシーへの配慮が求められます。

 一方で、端末側で映像をAI解析し、統計データ化してクラウドや利用者のシステムに送る方法であれば、クラウドAIでは難しいことが可能になります。私たちは、このような映像を現場で活用するためのAIを「映像エッジAI」と呼んでいます。

──今後様々なところで導入されそうな映像エッジAIですが、実際に導入をするにはどのような準備が必要でしょうか。

重留奈津美氏(EDGEMATRIX株式会社 AIアプリケーション部、以降敬称略):防犯カメラ、IPカメラなどの端末の映像を現場でAI処理するデバイスを設置することで導入できます。EDGEMATRIX株式会社では、「Edge AI Box」という、屋内と屋外で利用できる小型デバイスを開発提供しています。深層学習ベースのAIなどの高速計算処理をするGPUとWiFi/LTE/5G通信モジュールを搭載し、カメラ接続等の豊富なインターフェースを備えています。映像をAIで認識する場合、その精度は設置現場の光の加減や、昼夜の時間帯、カメラの位置や画角等によって、開発環境と同じ成果を発揮できないことが多々あります。そのため、映像エッジAIは現場実装が重要になり、弊社では建設業の資格をもつ100%子会社を設立し、現場への設置工事まで引き受けます。

 さらに、弊社では「EDGEMATRIX」という映像エッジAI用のプラットフォームを提供しており、映像エッジAIに関してはエンドからエンドまで、ワンストップでお任せいただける体制を整えています。

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