2014年、クラウドファンディングサイトKickstarterの児童書部門で最も資金を集めたのは、子どもにプログラミングの基礎を教える『Hello Ruby』という絵本制作プロジェクトだった。同企画を立ち上げたリンダ・リウカスさんが来日、東京大学i.schoolのゲストトークで、プログラミング教育に対する想いを語った。
最もスケーラブルな変化が起こせるのは「子どもたち」
フィンランド・ヘルシンキ出身のリンダ・リウカスさんは、アメリカに留学し、ニューヨークを拠点とするプログラミングのオンライン教育スタートアップcodecademyで3年ほど働いてから、自分でもスタートアップを起こそうと帰国。「世界に対して自分が起こせる、一番スケーラブルな変革は何だろう」と考えた。
アプリを作ろうとは思いませんでした。子どもについて考えました。人生で最も大きな変化は5歳までに起こる。その時期に物事をどう認識するかは、大人になってからも大きく影響します。それで、子ども向けの本を書きたくなりました。
「プログラミング」をテーマを選んだ背景には、プログラミングが21世紀のリテラシーといわれ、社会基盤の多くがソフトウェアに依存する時代には、誰もがプログラミングの基本を学び、将来はより多様なバックグラウンドを持つ人々がプログラム構築に参画するべきだとの想いがある。
実は、リンダさん自身、テクノロジーに特に興味を持つ子どもだったわけではない。子どもの頃は、いろいろなおはなしに親しみ、ごっこ遊びに没頭していた。好きな科目もフランス語や哲学、美術だったという。10代でプログラミングに夢中になったのは、コードが自分の想像する世界を構築できる道具だったからだ。
そんな自身の体験から、従来は学問として教えられてきたプログラミングの概念を「自分の幼い頃と同様、おはなしを聞くことや楽しいことが大好きな子が興味を持てるようにするにはどうしたらよいか」をリサーチの出発点にした。
©Linda Liukas
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