“プログラミング教育必修化”の前に必要なこと
――世界ではプログラミング教育を必修化する動きもあり、日本でもその動きが出てきています。プログラミング教育のあり方についてはどうお考えですか。
結論から言えば、プログラミングは学ぶべきです。今後、すべてのものがソフトウェアで動く時代がくるので、プログラミングで制御するものはどんどん増えてきます。そういう意味で、共通言語を学べば大きな機会を得られる可能性が高い。また、“情報の消費者”から“情報の創造者・発信者”になることで、天と地ほどの差が出てきます。
ただ、プログラミングはどうしてもまだまだ難しいこともあり、多くの子どもたちがワクワク感を得られない。子ども向けのプログラミング言語としてよくできているScratchでさえ、それでネコを左右に動かす程度のことができても、さらにリッチなゲームを日常的に使っている子どもたちは本質的な意味に辿り着く前に好奇心を失ってしまいかねません。教える側の先生たちもなぜ学ぶべきなのかよく分からないと思います。