「ミライの社会」からバックキャストで考える
以上見てきたように、デジタル庁はゼロイチのフェーズにある。ここまで浅沼氏が展開してきたのも、基本的にはボトムアップ的にデザインをどう推進していくかという話だった。一方で、サービスデザインを実行する上では「『ミライの社会』をどう捉え、解釈し、それを踏まえてどうデザインを進めていくかも大事になる」と浅沼氏は強調する。
■解決されにくい問題
基本的に民間事業は、経済合理性の範囲内においてのみ社会課題解決に資する活動を行うことができる。「政府の重要な役割のひとつとして、市場経済において解決されにくい課題を解決することがある」と浅沼氏は言う。