コーン・フェリーは、米ビジネス誌Fortuneと毎年共同で実施する調査、『世界で最も賞賛される企業(World’s Most Admired Companies)2022』を発表した。全業界(オールスター)トップ 50の1位は15年連続でアップル、2位アマゾン(前年同)、3位マイクロソフト(前年同)となった。日本企業ではトヨタ自動車のみが、オールスター34位(前年31位)にランクインしている。
2020年のランキングの特徴
パンデミックが3年目に突入する中、医療の最前線で活躍する企業が評価を得ている。COVID-19ワクチンの共同開発者であるPfizerが4位に躍進し、16年ぶりにトップ50入り。新型コロナウイルス対策に欠かせないCOVIDテストや医薬品開発機器を開発しているダナハー社(37位)がトップ50入り。
もう1つの特徴は、ESG(環境・社会・ガバナンス)とサステナビリティへの取り組みを強化している企業が躍進したこと。
今回の調査に回答した700名の「世界で最も賞賛される企業」のシニア・エグゼクティブのうち、39%が自社のESG戦略は成熟しており、機会、リスク、戦略を定義するためのアプローチが十分に確立されていると回答。回答者の大多数が、ESG戦略と市場の期待に応えるためには、自社の文化(57%)と組織構造(64%)を変える必要があると感じている。さらに、72%がESG戦略に基づいてオペレーションモデルを再検討したと回答。「パーパス」と「価値創造」が、すべての企業にとってESGに取り組む動機のトップ2となっており、組織の人材と競争優位性との間に密接な関係があることを裏付けている。
『世界で最も賞賛される企業』について
本調査の特徴は、著名企業の経営者や業界アナリストら専門家が、対象企業の経営手腕を評価している点にあるという。コーン・フェリーはFortune誌と共同で1997年以降毎年『世界で最も賞賛される企業』の選定とランク付けを行い、これらの企業への高い評価と成功の要因となるビジネス慣行を調査。