移行期に役立つEdTechは「IoT」そのもの
――ブリッジEdTechの具体的な製品やサービスにはどんなものがありますか。
以前から日本公文教育研究会(公文)では、小学生向け英語教材にE-Pencil(イー・ペンシル)[※1]という英語の音声を収録した電子ペンを使っています。このペンは、紙の教材上のマークを電子ペンで押すと、その単語を発音してくれます。ペンという使い慣れた、ある意味でアナログなものとメモリーに収録された英語が発音されるというデジタルをうまく組み合わせた学習ツールだと思います。最新のテクノロジーを取り入れれば、もっと面白いものになると思います。
また、導電性を持つ特殊なインクを使い、ハンダゴテなしで紙とペンで簡単に電子回路を製作できる「AgIC」という製品があります。これまで電子回路というと難しいイメージが先行し、ブラックボックス化していましたが、「AgIC」なら自分で紙に電子回路をかき、通電させてみることができる。紙だからいくらでも失敗できる。これはまさに、テクノロジーを人に近づける技術の好例だと思います。