小売とサプライヤーの関係を変革したウォルマート
ウォルマートは、企業ミッション“We Save Monday So They Can Live Better”を実現するためのビジネスモデルとして、「EDLP/EDLC」を掲げている。EDLPは“Every Day Low Price(毎日低価格)”、EDLCは“Every Day Low Cost(毎日低原価)”を意味する略語で、米国のみならず日本のスーパーマーケットでも、販促フレーズとして使われることがある。同社は、これを「ビジネスモデル」であると公言しているのだ。いったいどういうことか。
2014年から同社のCEOを務めているダグラス・マクロミン氏は、投資家向けのカンファレンスで「EDLPは配送センターの怪我人を減らす」と述べた。EDLPとは、店頭の売値を固定して、定期的な値下げプロモーションを行わない価格政策である。時期やイベントに合わせて、価格の上げ下げを頻繁に行うモデル(ハイロー)とは対極のやり方だ。